コラム

入れ歯がくさい?においの原因と毎日のお手入れについて解説

こんにちは。
結城市の歯医者【河野歯科医院】です。

 

「入れ歯のにおいが気になる」
「人と話すときに距離をとってしまう」
そんなお悩みは、毎日のケアの仕方を少し変えるだけで改善できます。

 

今回は、入れ歯のにおいの原因と、今日から始められる入れ歯のお手入れ方法についてご紹介します。

 

【河野歯科医院】院長 河野雅人

河野雅人 院長

1989年 日本大学歯学部 卒業
その後、都内の歯科医院にて勤務
1996年 河野歯科医院 開院

医院名:河野歯科医院
所在地: 〒307-0001
茨城県結城市結城1572

 

 

入れ歯のにおいは「汚れと細菌」が原因~毎日の洗浄でにおい予防を~

入れ歯のにおいは、表面に残った汚れ(歯垢や歯石)と、それらに繁殖する細菌がおもな原因です。
入れ歯の表面や裏側には、目に見えない細菌の膜(バイオフィルム)がつくられ、これが口臭を引き起こします。
入れ歯は湿度が高い口の中にあるため、細菌が増えやすい環境です。
食べかすや歯垢が残っていると、歯周病菌などの酸素が少ない場所で増える嫌気性細菌や、カビの一種であるカンジダ菌が増殖し、揮発性硫黄化合物などのにおいの元が発生します。

 

毎食後のブラシ洗いと夜のつけおき洗浄を習慣にすることで、入れ歯の清潔さと快適さを保ちましょう。

 

 

今日からできる入れ歯のお手入れ方法

準備するもの


・義歯用ブラシ
・義歯洗浄剤
・ぬるま湯(40℃以下)
・洗面器またはシンクに敷くタオル
・清潔なつけおき用容器

 

手順

1.入れ歯を落とさないよう準備をする

洗面器に水を張るか、シンクにタオルを敷きます。入れ歯を落としても割れないように準備しましょう。

2.入れ歯を外す

両手で水平にゆっくり外します。力を入れてねじると、金具やプラスチックが変形することがありますので気をつけてください。

 

3.食後のブラシ洗い

流水を出しながら、義歯用ブラシで洗います。

・歯の表面はこすり洗い
・裏面(歯ぐきに当たる部分)はなで洗い
・金具(クラスプ)部分も丁寧に

歯磨き粉には研磨剤が含まれている場合があるため、使用しないでください。水だけで洗い流しましょう。

 

4.夜のつけおき洗浄

清潔な容器にぬるま湯を入れ、義歯洗浄剤を製品の説明どおりの量で溶かします。
入れ歯を全体が浸かるように沈め、指定時間だけつけおきます。熱湯は変形の原因になるので使用しないようにしてください。

 

5.仕上げ洗い

時間がきたら入れ歯を取り出し、軽くブラシで汚れを落とします。
そのあと流水でしっかりすすぎ、洗浄剤を残さないようにします。

 

6.お口の中も清掃

残っている歯、歯ぐき、舌をやさしくブラッシングします。細菌の繁殖を防ぐために欠かせない工程です。

 

7.保管

就寝時に入れ歯を外すよう歯科医師から指示されている場合は、入れ歯を水を入れた容器で保管しましょう。
乾燥すると、ひび割れや変形の原因になりますのでご注意ください。

 

 

入れ歯のにおいが生まれる仕組み

入れ歯のにおいは、細菌が作る揮発性硫黄化合物などの臭気成分によって生じます。
入れ歯の素材であるレジン(樹脂)は天然歯より微細な凹凸が多く、汚れが入り込みやすいのが特徴です。
特にに裏側(粘膜側)や金具の周りは汚れが残りやすく、においの温床になりがちです。
さらに、入れ歯を夜も装着したままだと唾液の流れが減り、細菌が増えやすくなります。
就寝前につけ外して清潔に保つ時間をつくることが、におい対策の第一歩です。
また、「歯磨き粉でこすれば清潔」というのは誤解です。一般的な歯磨き粉には研磨剤が含まれ、入れ歯の表面に細かな傷を作ってしまうおそれがあります。
細かい傷が、細菌が繁殖する温床になってしまうため気を付けてください。
入れ歯は、水やぬるま湯での洗浄が基本です。

 

 

ブラシ洗い+つけおき洗いの相乗効果で清潔に

自宅でのケアは「こすって落とす」と「化学の力で分解する」の両方が大切です。
ブラシ洗いで汚れを物理的に落とし、洗浄剤つけおきで細菌やにおいの原因物質を化学的に除去します。
この2ステップを毎日行うことで、プラークやバイオフィルムの蓄積を防げます。

 

必要に応じて、歯科医院で洗浄や定期検診に受けることも大切です。
入れ歯のにおいを根本から防ぐためには、セルフケアとプロフェッショナルケアの両立が大切です。

 

 

タイプ別に見る「においの元」とお手入れのコツ

入れ歯の種類ごとに汚れが残りやすい場所や注意点が異なります。
それぞれのポイントやケアのコツを確認しましょう。

 

部分入れ歯(パーシャルデンチャー)の場合

入れ歯の金具(クラスプ)がかかる歯の周囲は、汚れがたまりやすい場所です。
放っておくと、むし歯や歯周病の原因になります。
入れ歯を洗うときは、入れ歯と残っている歯の両方を磨くことを意識しましょう。
ワンタフトブラシ(毛先が丸く小さいブラシ)などを使うと、細かい部分まできれいに清掃できます。

 

総入れ歯(フルデンチャー)の場合

総入れ歯は、歯ぐきとの密着が重要です。磨きすぎると形が変わり、吸着力が低下することがあります。
においが強いときは、汚れだけでなく、フィット感の不良、お口が乾燥するドライマウス、入れ歯が当たったり汚れが残ったりして炎症が起こる「義歯性口内炎」が関わっている場合もあります。
違和感や痛みがあるときは、がまんせず、歯科医院で状態を確認してください。

 

着色やたばこのにおい

コーヒーや紅茶、たばこのヤニは入れ歯に吸着しやすく、においの原因にもなります。
自宅ケアだけでにおいが取れないときは、歯科医院に相談しましょう。
ただし、入れ歯の多くはレジンという歯科用樹脂でできており、水分や唾液、におい成分を吸い込む性質があるため、長年使っていると、表面だけでなく内部にまで汚れが沁み込んでしまうことがあります。
この段階になると、超音波洗浄や薬剤洗浄でも内部のにおいまで除去できないことがあります。
その場合は、リライニングで内側を新しくしたり、再研磨で表面をなめらかに整えたり、状況によっては作り直しをおすすめすることもあります。

 

 

入れ歯の周りを清潔に保つ歯磨きのコツ

においの原因は、入れ歯そのものだけではなく、入れ歯の周りにも存在します。
クラスプ(入れ歯の留め具)がかかる歯や、入れ歯と接している歯の表面は、特ににおいの原因となる汚れがたまりやすい部分です。
放っておくと、むし歯や歯周病につながることがあるため、ふだんより一手間かけて磨きましょう。

 

クラスプがかかる歯のポイント

歯ブラシを横から差し入れ、小刻みに動かして汚れをかき出します。
毛先が届きにくい場合は、先が細く丸いタフトブラシを使うと効果的です。

 

入れ歯と触れ合う歯面のケア

歯と歯ぐきの境目は汚れが残りやすいので、毛先を45度に当てて軽い力で細かくブラッシングします。
すべりやすい部位は、短いストロークを意識して小刻みに歯ブラシを動かすと、歯に当たりやすくなります。

 

粘膜(歯ぐき・ほほの内側・舌)も清掃

入れ歯の内面と接する歯ぐきの面は汚れが停滞しがちです。
やわらかいブラシやスポンジブラシでなでるように清掃し、舌の表面も軽くケアしてお口の中全体を清潔に保ちましょう。

 

 

におい悪化を招く「やってはいけないケア」

入れ歯を長く快適に使うには、毎日のお手入れと同じくらい「やらないほうがいいこと」を知っておくことが大切です。
次の項目に心当たりがあれば、今日からやめて適切な手順に置き換えましょう。

 

研磨剤入りの歯磨き剤で磨く

入れ歯はレジン(歯科用樹脂)製のものが多く、細かな傷がつくと汚れがたまりやすくなります。
においや着色が再発しやすくなるため、基本は水洗いと義歯用ブラシによるお手入れです。

 

熱湯洗浄・高濃度の洗浄剤つけおき洗い

熱湯による洗浄は変形・変色の原因になります。ぬるま湯で洗い、洗浄剤は表示どおりの濃度と時間を守りましょう。
早く汚れを落としたいという場合ほど、適正な手順を守ることが必要です。

台所用洗剤や塩素系漂白剤の使用

入れ歯洗浄剤とは異なる洗剤を使用することは、素材や金具を痛めるおそれがあります。
必ず義歯洗浄剤のみを使いましょう。

 

自分で削る・曲げる・貼り付ける

自分で入れ歯を調整しないようにしてください。適合が崩れ、汚れの「たまり場」ができてしまいます。
痛い・外れやすい・におう……というトラブルが同時に起きやすくなるので、調整は歯科医院におまかせください。

 

夜もずっと入れ歯を装着したまま

歯科医師の指示がない限り、就寝前につけおき洗い→朝に装着が基本です。
入れ歯の休息時間をつくると、細菌の繁殖を抑えやすくなります。

 

 

入れ歯に関する大切なお知らせ

お口の状態や入れ歯のなじみ方は、時間の経過とともに少しずつ変わります。
入れ歯の具合が悪いと感じた場合は、ご自身で削ったり曲げたりせず、早めに歯科医院へご相談ください。
入れ歯を快適に使い続けるために、毎日のブラシ洗いと洗浄剤でのつけおきを続け、残っている歯や粘膜の清掃も忘れずに行いましょう。
あわせて、かかりつけ歯科での定期的なチェック(清掃・調整・フィットの確認)を受けると、清潔さと使い心地を長く保てます。

 

 

入れ歯のにおいが気になるときは「河野歯科医院」へご相談ください

入れ歯のにおいは、毎日のケアで軽減できることがほとんどですが、長く使っているうちに汚れが落ちにくくなったり、かみ合わせや歯ぐきの状態が変化しているために起こることもあります。
そのまま使い続けると、においだけでなく、歯ぐきの炎症や口内の違和感につながることもあるため、気になった段階で歯科医院に相談することが大切です。

 

結城市の歯医者【河野歯科医院】では、入れ歯の調整や洗浄のほか、お手入れ方法のアドバイスも行っています。また、入れ歯の状態やお口の環境を丁寧に確認し、必要に応じて清掃方法の見直しや調整・再製作のご提案もしています。
「においが取れない」「痛みやズレがある」など、どんな小さなことでも構いません。
患者さんお一人お一人のお口に合った入れ歯を長く快適に使っていただけるよう、サポートいたします。
他院で製作した義歯の調整なども、お気軽にご相談ください。


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