コラム

子どものむし歯はなぜできる?年齢別に気を付けたいポイント

「毎日歯磨きをしているのに、むし歯ができてしまった」
「仕上げ磨きはいつまで続ければよいのだろう」
「永久歯への生えかわりが始まったけれど、何に気を付ければよいかわからない」
お子さんのむし歯を予防したいという思いをもつ保護者の方は、このような疑問がでてくることがあると思います。
 
子どものむし歯は、お菓子やジュースだけが原因で起こるわけではないのです。
乳歯が生え始める時期や永久歯への生えかわりの時期など、お口の成長に伴う変化も大きく関係しています。
 
また、子どもの歯は大人の歯とは特徴が異なるため、年齢によって気を付けたいポイントも変わります。
お子さんの大切な歯を守るためには、それぞれの時期に合ったケアを行うことが大切です。
 
今回は、子どものむし歯ができる理由や年齢別に気を付けたいポイントについて解説します。

 

【河野歯科医院】院長 河野雅人

河野雅人 院長

1989年 日本大学歯学部 卒業
その後、都内の歯科医院にて勤務
1996年 河野歯科医院 開院

医院名:河野歯科医院
所在地: 〒307-0001
茨城県結城市結城1572

 

 

子どもの歯は大人の歯よりもむし歯になりやすい


厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、5~14歳で乳歯と永久歯の両方を含めたむし歯経験者の割合は28.6%、つまり3~4人に一人と報告されています。
むし歯は以前より減少傾向にあるといわれていますが、現在でも子どもに多くみられる病気です。
 
子どものお口は成長途中であり、年齢によって歯の状態が大きく変化します。
乳歯は永久歯よりもむし歯が進行しやすく、生えたばかりの永久歯も十分な硬さになるまで時間がかかります。
 
また、乳歯から永久歯への生えかわりの時期は歯の高さがそろわないため、歯ブラシが届きにくい場所が増えます。
このように、子どもの「むし歯になりやすさ」は、年齢ならではの歯の特徴やお口の成長と深く関係しているのです。


参照:厚生労働省|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~「ライフステージ別にみたむし歯の特徴」 >

 
 

 

子どものむし歯は年齢によって注意点が変わります

 

子どものお口は成長とともに変化します。
「乳歯が生え始める時期」「乳歯がそろう時期」「生えかわりの時期」では、お口の状態や注意したいポイントが異なります。
年齢ごとの特徴や気を付けたいポイントを見てみましょう。

 

【0~2歳ごろ】乳歯が生え始める時期

最初の乳歯は、生後6~8ヶ月ごろから生えてくることが一般的です。
歯が生え始めた時期は、お口のケアを始める大切なタイミングでもあります。

 

歯が生えたら歯磨きを始めましょう

乳歯は永久歯よりもエナメル質や象牙質が薄く、むし歯になると進行が早いという特徴があります。
そのため、歯が見え始めたら歯ブラシに慣れることから始めましょう。
最初から上手に磨けなくても大丈夫です。まずは、お口に触れられることや歯ブラシに慣れることが大切です。

 

寝る前の飲食習慣にも気を付けましょう

夜は唾液の分泌量が少なくなります。
そのため、寝る前に甘い飲み物やお菓子を摂る習慣があると、むし歯のリスクが高くなります。
毎日の生活習慣も、お口の健康に大きく関係しています。
特に就寝前は、念入りに歯磨きをするように心がけましょう。

 

 

【3~5歳ごろ】乳歯がそろう時期

3歳ごろになると乳歯がほぼそろいます。
乳歯がそろうと噛めるものが増える一方で、むし歯ができやすい場所も増えていきます。

 

仕上げ磨きを続けましょう

自分で歯磨きをしたがるお子さんも増えてきますが、この時期はまだ十分に磨くことができません。
特に、奥歯の溝や歯と歯の間には汚れが残りやすいため、「仕上げ磨き」が大切です。
保護者の方がお口の中を確認する習慣を続けましょう。

 

間食の摂り方の工夫も大切です

むし歯予防では、お菓子を食べる量だけでなく「食べる回数」も重要です。
時間を決めずに食べ続けることを「だらだら食べ」といいますが、これを続けると、お口の中が酸性の状態になりやすいのです。
「だらだら食べ」でお口の中が酸性になると、歯の表面からカルシウムやリンなどの成分が溶け出しやすくなり、むし歯のリスクが高まります。
間食は時間を決めて摂り、お口の中をもとの状態に戻す時間をつくるよう心がけましょう。

 

 

【6~9歳ごろ】生えかわりが始まる時期

6歳ごろになると、乳歯から永久歯への生えかわりが始まります。
生えかわりのこの時期は、お口の中が大きく変化するため、むし歯にも注意が必要です。

 

生えかわりの時期は磨き残しが増えやすくなります

永久歯は乳歯よりも大きいため、生えかわりの時期は「歯の高さ」がそろいません。
その結果、歯ブラシが届きにくいところが増えてしまいます。
特に「生えかけの永久歯の周囲」には汚れが残りやすくなります。

 

6歳臼歯に注意しましょう

生えかわりの時期に、特に注意したいのが「6歳臼歯」です。
6歳臼歯とは、乳歯の一番奥のさらに後ろから生えてくる永久歯(第一大臼歯)のことです。
乳歯が抜けて生える歯ではないため、生えてきていることに気付かないことも少なくありません。
6歳臼歯には次のような特徴があります。
 

6歳臼歯の特徴注意したい理由
乳歯の奥に生える生えてきていることに気付きにくい
歯の溝が深い汚れがたまりやすい
生え始めは高さが低い歯ブラシが届きにくい
生えて間もない永久歯やわらかくてむし歯になりやすい

 
生えて間もない歯は十分なかたさになるまでに2~4年程度かかるとされています。
そのため、6歳臼歯は特に丁寧なケアが必要です。


参照:厚生労働省|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~「ライフステージ別にみたむし歯の特徴」 >

 

 

【10~12歳ごろ】永久歯が増える時期

生えかわりが進むと、お口の中の永久歯が増えていきます。
見た目は大人に近づきますが、引き続き注意したいポイントがあります。

 

12歳臼歯にも注意が必要です

12歳ごろになると、6歳臼歯のさらに後ろから「12歳臼歯(第二大臼歯 )」が生えてきます。
この歯もお口の一番奥に位置するため、磨き残しが起こりやすい歯です。
生え始めの時期は特に注意しましょう。

 

自分で磨けているか確認しましょう

高学年になると「仕上げ磨き」を卒業するご家庭も増えてきます。
しかし、自分ではしっかり磨けているつもりでも、磨き残しがあることは少なくありません。
できれば、保護者の方がお口の中を確認してあげるとよいでしょう。

 

 

定期検診でお口の成長を見守りましょう

子どものお口は成長とともに変化します。
定期検診では、むし歯の有無だけでなく、生えかわりの状態や歯並びの変化なども確認できます。
また、「フッ素塗布(フッ化物歯面塗布)」など、年齢や、お子さんのお口の状態に合わせたケア方法について相談するとよいでしょう。

 

 

年齢に合ったケアで大切な永久歯を守りましょう

乳歯が生え始める時期、乳歯がそろう時期、生えかわりの時期では、それぞれ気を付けたいポイントが異なります。
特に6歳臼歯や12歳臼歯はむし歯になりやすいため、毎日の歯磨きと定期検診を続けることが大切です。
お子さんの大切な永久歯を守るためにも、年齢に合わせたケアを心がけ、私たち歯科医院と一緒に、お口の健康を見守っていきましょう。

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